2011年5月22日

OAKLEY JOWBONEレビュー

先日購入したOAKLEY JOWBONEを装備して、MTBに乗ってきました。時間がなかったので、登りが楽な金毘羅尾根です。

当日のお天気とトレイルの状態
当日の天気は、完全に晴れ。御嶽山には、ケーブルカーの滝本駅の下から舗装路で登ります。当日は喘息の発作が出たので、半分は押し上げて半分は乗りました。だいたい1時間くらいの登りです。

金毘羅尾根は東京都の花粉対策事業のために、ところどころバッサリと森が切り開かれていました。もう初夏ですので木々の葉は覆い茂っていて、伐採されて明るい場所と木々のせいで暗い場所のメリハリがあり、アイウェアのテストにはちょうどよかったと思います。

私が買ったJOWBONEには、Black IridiumとHigh Density Yellowの2つのレンズが付属します。明るい所ではBlack Indiumを使い、暗い所ではHigh Density Yellowを使うと便利です。舗装路の登りではBlack Iridium、トレイルでは暗い所と明るい所を高速で移動しますので、High Density Yellowを使うと丁度良いと思います。

JOWBONEのレンズの評価
御嶽山の上の頂上に行くまでは、Black Iridiumのレンズを使いました。このレンズは、可視光透過率が10%程度ですので、市販されている普通のサングラスと同じくらいの暗さになります。山の上までは北側の斜面を押し上げで歩きましたが、木々が多い茂っている部分では地面の凹凸が見にくくて苦労しました。明るい場所ならば、問題ありませんでしたので、夏の開けたところでは重宝しそうな感じです。

山の上からの下りでは、High Density Yellowのレンズを使いました。こちらは、可視光透過率が90%程度です。イエローのレンズは、青い光をカットしますので視界がシャープになります。イエローは通常は夕方から夜間に(とくに夕方が使い勝手がいいです)使いますが、トレイルの明るさでしたら特に見づらいといったことはありませんでした。また、高速で明るい所から暗い所に移動した際もすぐに目が追従できましたので、特に不具合は感じませんでした。

両方のレンズに共通する事ですが、視界についてはすごく良好です。MTBではスキーで使うようなゴーグルを使う場合もありますが、ゴーグルタイプは枠が大きいので、視界が狭くなってしまったりします。JOWBONEの場合はフレームが顔に密着している事もあり、ゴーグルよりも視界が広く顔が下に向きがちな乗車中でも良好な情報視界が得られました。また、レンズによる歪みや頭痛は全く起こりませんでした。今まではサングラスを代えるたびに頭痛や肩こりがありましたが、今回は皆無でした。

JOWBONEの気に入らない所
今回は気温が高かったので水を2リッター程度持って行き、山にいる間に全て飲み干してしまいました。その分、大量の汗をかいたのですが、レンズに開いたベンチレーションホールのおかげでレンズが曇る事はありませんでした。しかし、問題が1点。汗がアイウェアの稼働部にしみ込んで、乾燥して「塩」が発生し、動かす度に「ギギギギギィー」っと音を発生するようになりましたorz...対策として、水で洗った後に稼働部にシリコンスプレーをかけておきました。シリコンスプレーは耐水性が低いので、そのうち、シリコングリスに切り替える予定です。
もうひとつ気になるのが密着性です。そものもJOWBONEは自転車競技での用途を重視して開発されました。このため、風の巻き込みを最小限にするために顔への密着性を高めフレームを太くしています。フレームが太い分ノーズパッドと「つる」の部分以外が肌に振れる箇所が多く、汗が溜まりがちになります。逆に密着感を減らしたい場合はアジアンフィットのノーズパッドを使うといいのですが、今度は風の巻き込みが気になってしまいます。私の場合は、密着性を失わずに少しだけ通気性を確保したいので、少しフレームを削ろうと考えています。

2011年5月8日

OAKLEY JOWBONE(アイウェア)を購入

先日の湯久保尾根のクラッシュの際に紛失してしまったので、新しいサングラス(世間ではアイウェアと言うらしいですね)を買いました。買ったのはOAKLEY JOWBONEです。


アイウェアに求められる機能
MTBで使うアイウェアには、街や海で使用するサングラスとは異なった条件が求められると思います。特に重視されるのが「目を保護する機能」と「暗い所でも見える」機能です。

MTBでは走行中に顔に枝や葉が(ガンガン)当たりますので、目の保護機能は最も重要な要素です。また、転倒した際にハンドルや地面に顔面を強打することもありまので、何よりも防護性能が重視されます。

目の保護機能と同じくらい重要なのが、「暗い所でも見える機能」です。意外かもしれませんが、MTBで走るような山は木が多いため薄暗い事が多いです。特に夏は木の葉が生い茂りますので、トレイルは冬よりも夏の方が薄暗くなります。このため、通常のサングラスを使用してしまうと暗すぎて地面が見えずに危険です。今まではトレイルの環境の変化に合わせて、サングラスを取ったり外したりしていましたが、その都度、停車するのが面倒でした。

OAKLEY JOWBONEを使ってみて
JOWBONEには、アジアン(Asian)フィットのノーズパッドとインターナショナルのノーズパッドが付属します。私の場合はAsianフィットのノーズパッドだと、鼻と眉間の辺りに空間が出来てしまい風の巻き込みが酷いため、インターナショナルのノーズパッドを使用しています。この状態だと風の巻き込みはほとんどありませんので、目が乾燥せずにとても快適です。

ただし、ベンチレーションホールからは多少風が入るため、完全に風が入らないと言うわけではありません。画像でも分かると思いますが、ベンチレーションホールは視界の外周ギリギリに位置しているため、実際の視野にはほとんど影響を及ぼしません。気になる人はダメかもしれませんが、私は問題は無いレベルだと感じています。

とりあえず、初めて使用した感じはこんなところです。実際にトレイルでの使用感については、そのうちレポートします。

2011年5月3日

湯久保尾根は(登りが)キツかった

MTB野郎の間では90%以上の乗車率を誇ると噂される湯久保尾根に行って来ました。噂通りの乗車率でしたが、なんだかノリが悪い日だったので、グダグダした山行になってしまいました。

御前山までの登り
今回は奥多摩駅まで輪行し、奥多摩都民の森(体験の森)を経由して御前山下の遭難小屋を目指しました。大ダワ経由も考えましたが、以前に鋸山林道が通行止めとの話も聞いていたので、奥多摩都民の森経由にしました。

当日は奥多摩駅を9:30に出発しました。御前山までの道のりは前半が斜度10%程度の舗装路のため、奥多摩周遊道路を走れるくらいの体力のある人ならば乗って行けると思います。行程の半分を過ぎると、舗装路は登山道に変わります。ここからは、1時間チョイの押し&担ぎになります。路面は良く整備されており、根っこが多い場所等は迂回路が作られていているのですが、結構な劇坂なのとMTBが邪魔な所為もあって相当に難儀しました。ガンガン押して、ガンガン担いで、御前山下の遭難小屋にたどり着いたのは11:30でした。遭難小屋で食事をしてから出発しました。

湯久保尾根の下り
湯久保尾根に入る前にトラバース気味の道を下ります。ここは木の根が多くてマトモに乗れる感じではありませんでした。しばらくすると尾根道に出ますので、そこからは割と急なシングルトラックになります。他のトレイルと比べるとハイスピードな感じもありますが、滑落の危険性も少ないので上手い人ならば楽しめると思います。また、トレイルにはスイッチバックが多いため、それなりに乗り馴れた人でないと辛いと思います。私も後半のガレ場のスイッチバックはすごく苦労しました。

肝心の乗車率ですが、たしかに90%程度の乗車率でした。押した所は岩場で危険な箇所だけで、それ以外はほとんど乗って行けると思います。トレイル全体の雰囲気としては、金比羅尾根を急にしたような感じだと思います。また、根っこが多いのでAM系フルサスとかだと気持ちよく乗れると思います。なお、下山したのは14:30でした。1時間半の下りでした。

クラッシュしてのたうち回る
今回は2回クラッシュしました。1回目はバンクの着いたカーブを走行中にバンクから突き出た根にフロントを取られてコケました。コケた所に石があり、膝を強打しましたが、SixSixOneのニーガードのおかげで無事でした。今まではd3oのダライランシー特性を感じる事はありませんでしたが、今回ははっきりと感じる事ができました。「あんなに薄い素材なのに全然痛くない。不思議だな。」って感じです。ニーガードが無かったら確実に痣は出来ていたでしょう。

2回目のクラッシュは、結構な速度が出ているストレートで、木から下がっていた「つる」にハンドルを取られてコケました。久しぶりの大クラッシュでしばらく動けませんでした。体には擦り傷しかありませんでしたが、ウェア類が大破しました。
  • サングラスが行方不明
  • 「つる」との摩擦でグローブに穴が開いた
  • レインウェア兼、防寒着に穴が開いた
  • ヘルメットが凹んだ
こうやって見ると、本来体へ来るはずのダメージが防具関連が壊れる事によって吸収されているのが分かります。防具はケチっちゃいけないなと実感しました。

2011年5月1日

SixSixOne Evo Lite XC Kneeを買いました

日本語には突然の出会いという言葉があります。出会いと聞くと運命的な感じがして美しく聞こえるかもしれませんが、その言葉が意味することは、物欲にまみれた現代人にとっては、いわゆる衝動買いと同義であるとも言え、また、それを正当化するための飾り言葉でもあります。

今回のブツは
今回の愛すべき衝動買いは、SixSixOne Evo Lite XC Knee(ニーガード)です。Bike Shop玄武さんで試着してから90秒でお買い上げでした。今回は(も?)店長のセールストークにやられたような気がしなくもありませんが、結果的に大満足ですのでまぁいいでしょう。しかし、店長が強くプッシュする商品にはハズレが無いですね。
SixSixOneの製品のうち、製品名に「Evo」と着いているのは、昨年にテレビで放送されて有名になったダライランシー特性を持つ素材を使った製品です。ダライランシー特性というのは、普段はゴムのように柔軟な素材が、衝撃を受けると一瞬で固くなる特性です。このような素材は以前から存在していたようですが、d3o社が積極的に売り始めてから爆発的に増えたような気がします。もちろん、Evo Lite XC Kneeにもd3oの製品(もしくはパテントを使って製造された製品)が使われています。

実はEvo Lite XC Kneeを買う前にPOCのJoint VPD Kneeを試着した事があるのですが、こちらはフリーライド向けの製品と言う事もあって、動き易さはEvo Lite XC Kneeに劣るように感じました。日本のトレイルは登り返しが多いため必然的にペダルを漕ぐシーンが多くなります。Joint VPD Kneeでは膝が動きにくく、トレイル用途にはちょっと辛い感じがしました。また、Joint VPD Kneeは形状が筒状ですので、帯状に巻き付けるEvo Lite XC Kneeと違ってフィット感の調整ができない点が不満でした。

実際に使って(コケて)みて
Evo Lite XC Kneeを装着した状態で2回ほど山で乗ってみました。漕ぎやすさについては、プロテクターを着けているのを忘れるほどではありませんが、十分軽い感じがしました。ジーンズで乗っているときよりも膝の上げ下げに対する抵抗感は少なく感じました。また、フィット感は上下で3本のベルクロで調節できますので、圧迫感やズレ落ちてくる感じは全くありませんでした。

肝心の防御性能は、一度だけ軽くコケましたがはっきりと実感できませんでした。相手は土と根っこでしたが、ハードシェルの製品と比べると明らかに防御能力は劣っているのは分かりました。ハードシェルの場合は表面で対象物を滑らせて衝撃を逸らす感じがしますが、ソフトシェルであるEvo Lite XC Kneeの場合は、衝撃を逸らすと言うより衝撃を受け止めると言った感じがしました。

このように書くと、プロテクターとして問題があるように思われますが、コケたときの足には特に異常はなく、しっかりと防御は行なっていたようです。この製品のキモとなるダライランシー特性については、利いているのだか利いていないのかは実感できませんでした。雰囲気としては、固めのゴムシート包んだ膝をぶつけた感じに近かったです。

最後に
MTBは不思議なもので、恐怖で体が緊張しているときは車体は安定性を失い易くなります。里山トレイルなんぞにプロテクターは必要ないと思う人も多いと思いますが、この手のソフトシェルタイプを着けているだけで心理的に恐怖心が減り、リラックスして乗れるようになると思います。怪我の発生を予防すると言う点から見ても、動き易さを重視したニーガードは日本のトレイルにはマッチしていると感じました。