2010年8月29日

金比羅尾根でサスのセッティング(サグ編)

金比羅尾根で新車のサスの設定出しをしてきた。サスペンションは奥が深い。調整までにはしばらくかかりそうだ。

トレイルコンディション
気温32度C。路面はドライコンディション。いつも所々にある泥濘も乾いてしまっていて、完全なドライコンディションだった。こんなのは初めてかもしれない。完璧なコンディションだった。

FOX 32 TALAS 150 15QR RLCの調整
今使っているサスには以下の4つのパラメータの設定ができる。
  • ばねレートの調整(ばね定数の調整)
  • リバウンド調整(ポート特性の調整)
  • ロースピード・コンプレッション調整(オフィリス特性の調整)
  • ロックアウトの解除力の調整
自転車のサスの調整で厄介なのが、上記の設定とは別にタイヤの空気圧があること。タイヤの空気圧を下げれば、グリップ力が上がり乗り味はマイルドになる。空気圧を上げれば、グリップ力は落ち、乗り味は固くなる。サスペンションの調整をする前にタイヤの空気圧の調整が出来ているとサスの設定が出やすい。今回は、タイヤ(KENDA Nevegal DTC 2.3)の空気圧は、前後とも250psiに設定した。

ばねレートの調整(サグの設定)
サスの設定で一番重要なのはサグの設定だと思う。サグを設定するには、バイクに乗って安静にした状態でどれくらいサスペンションが沈み込むかどうかを確認して行なう。FOXのサスの場合は、体重に対するばね定数の表がマニュアルに記載されている。私の体重は体重70kgなので、標準は60psiとなっているが、購入初期のサスペンションの慣らしを行なうため、55psiを指定した。この状態でのザグ量は40mmだった。適正値は、38mmだったので、まぁOKでだろう。

サグを出すときの注意点
簡単にセッティング時の注意点をメモしておく。
  • リバウンド特性は最も弱い設定とする事。
  • ロースピード・コンプレッションは最も弱い特性とする事。
  • サグ出しで乗った後に軽く前後に車体を動かした方がいい。ロースピード・コンプレッションが最弱でも、サスが動かない事があるため。
  • 座った状態で行なう。スタンディング状態では前輪に加重がかかりすぎる。
  • 作業はライダーと補助者の2名で行なうとやりやすい。補助者は前輪とハンドルを支えて、バイクが静止状態で倒れるのを防止する。

2010年8月2日

Chromag Stylusのシェイクダウン!!

待ちに待った新バイクが納品。フレームはChromag Stylus。パーツはSLXとSAINTベース。今年の夏はコイツでガッツリ乗ります。BIKE Shop 玄武さん、ありがとうございます。
写真で見ると、少し小さめのフレームに見えるかもしれないが、コレでもトップチューブ(水平換算)は22inchもあったりする。ハードテイルなので、本気で攻める時は、サドルをググっと下げられるのがポイント。

そして金比羅尾根へ
セッティングも兼ねて、定番コースの金比羅尾根へ。気温35度。下山(したやま)では風がほとんど吹かないので、猛烈に暑い。あまりの汗の量で速乾シャツの汗がズボンまで垂れてビチョビチョになってしまい、股間の辺りに微妙な汗染みを作るくらい暑い。4時間の行程で、水は2.5リットルを消費した。すげーペースだわ。

トレイルは、前日の雨のおかげで、ミディアムコンディション。木の根や岩場が濡れていて慎重なライン取りが要求された。正直、コレ系のバイクのシェイクダウンには、あまり適していないコンディションだった。

新車のレビュー
正直、差が分からない人なので、簡単にレビュー。
  • フレーム:Chromag Stylus S size
    文句無し。多少固めのフレームだが、ガチガチに固い訳ではない。一応、クロモリのフレームだけど、クロモリらしい「しなり」はほとんど感じない。トレイルバイクとしては、いい味付けだと思う。
  • ブレーキ:Shimano SAINT BR-M810, BL-M810, SM-RT76
    160mmのローターなのに死ぬ程利く。指1本でフロントが余裕でロックする。殺人ブレーキだわコレ。
  • フォーク:FOX 32 TALAS 150 15QR
    150mmをメインに使用。良く動く。セッティングが出ていないけど、問題なし。ステムが35mmだから、前輪に加重が行かない分だけ、エア圧を若干低めにしておけばさらに快適になるだろう。
  • ホイール:HADLEY DH 15(前後とも)
    とにかく剛性感がすごい。特にリアはコーナー時の安定性に影響していると思う。フロントも横剛性が高くて変な捩れがほとんど無かった。
正直、あまりにも「普通」に乗れてしまって、拍子抜けした感じがする。凄く快適でいつもより速度がガンガン出ているんだけど、それを感じさせない安心感がある。コーナーもニュートラルに曲がるし、ドロップもしっかりこなす。ラインもしっかりと取れるし、コントロールしやすいバイクだと思う。

特に、金比羅山を超えてからの半舗装路の高速スイッチバックでは、剛性感から来る余裕が感じられた。カーブでフロントやリアに捩れが発生しないので、曲がりたい方向にダイレクトに反応する。かと言って固い訳でもない。いつもより飛ばしても怖くない、そういった安心感があった。

今後の課題
今後の課題としては、初期の設定の甘さを改善する必要がある。まだまだ、機材のパフォーマンスが出ていない。ポイントとしては、
  • ドライ用タイヤのチョイス
    先日買った、KENDA Excavator 2.1 DTCに入れ替え予定。
  • ステムの交換
    登りが辛かったので、50mm程度のステムに変更した方が良いかも。しばらく様子を見て判断。
  • フロントサスのセッティング
    ザグは適正値だが、中・低速の路面追従性に難があるような気がした。少しエア圧を下げた方がいいかも。
  • ライディングフォーム
    前輪に十分加重をかけられるように、下り時のポジションを修正しないとダメ。
ということで、夏はバイクに慣れるので精一杯になりそう。あと3回くらい行かないとセッティングが出ないわ。